RPA資格保有者がそっと教える「UiPath認定資格プログラムと学習方法」(vol.19)
昨今、RPAを導入する企業がますます増加するにつれて、RPA人財の育成についてお悩みを持つ企業からのご相談も多くなってきました。本記事の読者も、RPAを推進する担当者の方で、自社のRPA人財の育成についてお悩みをお持ちではないでしょうか?
あるいはエンジニアの方で、RPAについてのスキルアップや、ご自身のRPAに関するスキルを証明するためにRPAの資格取得を検討されている方ではないでしょうか?
実は私自身も、1年程前からUiPathを用いた業務自動化に取り組んでおり、RPAに関する知識や開発スキル向上のためにUiPath認定資格プログラムを受講し、UiPath RPAアソシエイト資格とUiPath RPAデベロッパー上級資格を取得しました。
そこで本記事では、RPAの資格取得に取り組んできた実体験をもとに、UiPath認定資格プログラムについてご紹介します。資格試験の学習方法、資格を取得したことによる効果やメリットなどをみなさんに「そっと」お教えします。
※本記事の内容をお読み頂く際、またご参考される場合は下記の点について予めご了承ください。
・本記事はUiPath Certified Professionalポリシーとガイドラインに基づき記述しています。
・記者の体験に基づく学習方法を記述しています。よって記載する内容が試験の合格や、学習の効果などを保証するものではありません。
・UiPath認定資格プログラムの受験を検討される際には必ずUiPathの公式ページをご覧頂くようにお願いします。本記事は2021年に記者が学習したUiPath RPA アソシエイト資格試験v1.0および、UiPath RPA デベロッパー上級資格試験v1.0について説明をしています。
目次
■RPAに関わる全ての方が対象の「UiPath認定資格プログラム」とは
UiPath認定資格プログラムは、英語ではUiPath Certified Professional (UCP)と呼ばれる、UiPathが認定するRPAの資格プログラムです。
UiPath認定資格プログラムには、下記のとおり、ゼネラル対象プログラムと、RPAデベロッパー対象プログラムの2つのプログラムと資格試験があります。
c 2022 UiPath K.K.
引用:https://www.uipath.com/ja/blog/corporate/uipath-certified-professional
ゼネラル対象プログラムは、RPAエンジニア初心者の方や、プリセールスの方などRPAに関わる方が対象のプログラムで、UiPath RPAアソシエイト資格試験の受験を推奨しています。もう1つの、RPAデベロッパー対象プログラムは、RPAデベロッパーとして、実践的な経験を豊富に持つ、RPAエンジニアや、RPAアーキテクトなどの方が対象のプログラムで、UiPath RPAデベロッパー上級資格試験の受験を推奨しています。
■RPAの学習がしやすいUiPath認定資格プログラムの特徴
私がUiPath認定資格プログラムを受講して非常に良い特徴と感じたことは次の2つです。
- 学習コンテンツが非常に豊富にある
- ハンズオン形式で学べる環境がある
いずれもUiPathから無償提供されているため、「とりあえずRPAの学習をはじめてみたい」と考えている方も、自分のペースでいつでも学習することができます。
具体的には、Eラーニングで受講できるUiPathアカデミーと、RPAを作って動かしながら学べる「UiPath Studio Community Edition(以下、UiPath Studio)」が提供されています。
引用:https://academy.uipath.com/static-page/5
そして、資格試験を目指される方に向けて、「UiPath RPA アソシエイト資格試験v1.0 試験記述文書」と「UiPath RPA デベロッパー上級資格試験v1.0 試験記述文書」が公開されています。記述されているUiPathアカデミー推奨コースの受講と、UiPath Studioでハンズオンすることで、着実に実力を付けて合格を目指すことができます。
このように無償の豊富な学習コンテンツをもとに、誰でもすぐにRPAの学習を始められる点が、UiPath認定資格プログラムの嬉しい特徴です。
■UiPath認定RPA資格試験の学習方法
次に資格試験の学習方法について、私の経験談を踏まえてお教えします。私が考える学習のステップと、学習のポイントは次のとおりです。
・学習のステップ
- UiPath アカウントを取得して、UiPath StudioとOrchestrator(※1)の環境を準備する
- 試験記述文書を読む
- 試験記述文書に記述されているUiPathアカデミー推奨コースを受講する
- UiPathアカデミー各コースの最終試験を受験する
- UiPath公式の模擬試験(※2)を受験する(無償)
・学習のポイント
- 必ずUiPath StudioやOrchestratorをハンズオンしておく
- 各コースの最終試験や模擬試験は、出来るだけ100%正解で準備万端にしておく
- UiPathアカデミー以外にもUiPath公式ドキュメントも読み込んでおく
(※1)OrchestratorとはRPAロボットを管理するWebアプリケーションです。試験範囲に含まれます。無償のUiPath Orchestrator Community Edition(以下、Orchestrator)が提供されています。
(※2) UiPath Certified Professional (UCP) https://www.uipath.com/ja/learning/certification
まずはUiPathアカウントを取得して、UiPath StudioのインストールとOrchestratorのサインアップを済ませましょう。そのうえでUiPathアカデミーの受講を開始しましょう。
ここで、私が声を大にして言いたいのは「UiPath StudioやOrchestratorを触りながら学習すること」です。UiPathアカデミーは座学のみで進めることも出来ますが、UiPathアカデミーの内容がそのまま出題されるわけではありません。資格試験ではRPAやUiPath Studioの概要から、開発スキルを問う内容も範囲に含まれます。よって、しっかりとハンズオンすることで、合格の確率が高まると思います。
次に、学習環境の準備ができたら、資格試験の合格を目指される方は試験記述文書を読んでから学習を開始しましょう。UiPathアカデミーや公式ドキュメントは、コースやコンテンツが豊富です。合格を目指し効率よく取り組むには、出題範囲と学習コンテンツを把握して、計画的に学習を進めることが重要です。
学習成果を確認するためにUiPathアカデミーのコース最終試験を受験しましょう。即時に合否を確認することができます。また、UiPathアカデミー推奨コースがすべて完了したら、仕上げにUiPath公式の模擬試験(無料)を受験しましょう。いずれの資格にも模擬試験が提供されています。
ここで、私の体験談ですが、私は各試験の合格スコアが100%近くになるまで繰り返し学習を行いました。本番の資格試験の合格スコアは70%です。出来るだけ準備万端にしておくことが肝心と思います。少しオーバーに学習したとしても、その分RPAのスキルが沢山身について仕事が効率化されるため、努力が無駄になることはありません。
UiPathアカデミーは持続的な学習をサポートしてくれます。
引用:https://academy.uipath.com/static-page/5
最後にUiPath RPAデベロッパー上級資格を目指す方に。特に学習ポイントとしてお教えしたい点は、「UiPath公式ドキュメントを読み込んでおくこと」です。上級資格では、REFramework (Robotic Enterprise Framework)の詳細な知識が問われます。REFrameworkは、大規模な業務自動化を効率的に開発するためのフレームワークです。高機能であるがゆえに、学習すべき内容も広範囲です。UiPath公式ドキュメントに「Robotic Enterprise Framework(REFramework Documentation-JP.pdf)」がありますので、読み込んでおきましょう。UiPathアカデミーのUiPath Studio 開発 上級コースにはREFrameworkの演習課題も提供されているため、ハンズオンで理解を深めておくことをおススメします。
■RPAの資格を取得した後に感じる効果やメリット
私がUiPath認定資格プログラムの受講や資格を取得した後に実感したのは、RPAの知識だけでなく多くの開発スキルが身に付いたことです。
具体的には、UiPath RPA アソシエイト資格の取得後には、身の回りの業務(Excelやメールを使った定型処理など)をUiPathで自動化出来る開発スキルが身に付いていました。さらにUiPath RPAデベロッパー上級資格の取得後には、複数のRPAロボットを操り大量のデータを自動的に処理するなど、大規模なRPA開発の設計や開発スキルが身に付いていました。
知識の習得とRPA開発の相乗効果から、RPAで実践できることが増え、大きな効果やメリットになりました。
■まとめ
本記事では、UiPath認定資格プログラムと学習方法について解説してきました。本記事でご紹介したとおり、UiPathには、UiPathアカデミーなどの豊富な学習コンテンツと、UiPath Studio やOrchestratorなどのハンズオン環境があります。さらに企業様向けにはEnterprise評価版環境なども提供されているため、学習しやすいことが特徴です。ぜひ、UiPath認定資格プログラムの取り組みをご検討ください。また、弊社にもRPA人財の育成についてご相談頂けると幸甚です。
弊社ではRPAの推進と活用をもう一度はじめたい方に参考になる資料「今こそ言える、RPA成功への近道 ~推進と活用の2軸から‘もう一度’はじめましょう!~」をご用意しております。本資料は、RPA導入や再活用に向けて必見の資料です。ぜひダウンロードいただき、ご覧ください。」