アジャイル開発案件を加速するフレームワークとは?

#開発手法
公開日:2024年03月27日(水)

序章

アジャイル開発手法は、競争激化やテクノロジーの急速な進化によって、企業が市場での競争力を維持するために必要とされています。顧客の要求が頻繁に変わる中、アジャイル開発は短いイテレーションを通じて素早く新機能を追加し、顧客のフィードバックを取り入れることで、市場への迅速な対応を実現します。また、リスクを最小限に抑えながら進捗を確認し、プロジェクトを効果的に管理することも可能です。

そんなアジャイル開発手法の価値観や原則に合った親和性の高い開発環境を提供してくれるフレームワークがあれば、更なるアジャイルな開発もできるのではないでしょうか。本記事ではアジャイル開発とフレームワーク(ノーコード・ローコード開発プラットフォーム)の関係性やプロジェクトの進め方について解説していきます。

開発スピードが求められる現場

開発スピードが求められる現場は多岐にわたりますが、特に以下のような状況で開発スピードが重視されます。

  • いち早い市場参入を目指すスタートアップ企業
    スタートアップ企業では、迅速な製品開発と早期の市場投入が重要です。また、市場からの反応・フィードバックを素早く取り入れることで競争優位性を確保します。
  • 競争が激しい市場での生存と成長
    競争が激しい市場では、新しい機能やサービスを素早くリリースし、競合他社よりも先に市場に価値を提供することが必要です。変化する顧客ニーズにあわせ、スピーディかつ柔軟な対応も大切になります。
  • ビジネス要件の急速な変化への対応
    顧客ニーズや市場の状況が急速に変化する昨今では、柔軟性を持ったアジャイルな開発プロセスが求められます。ビジネス要件の変化は止まることがないため、リリース後の改善・追加機能開発においても、短納期での対応を迫られます。
  • 新しいテクノロジーのビジネスへの応用
    新しいテクノロジーを採用する際、その技術を迅速に習得し、ソフトウェア製品やサービスに組み込むためのスピードが重要です。実証プロジェクトで有効性を検証し、短いスパンでの改善と適応を繰り返すことで、企業戦略への貢献やビジネス価値向上が期待されます。

これらの状況下では、開発スピードを重視するために、迅速なプロトタイピング、アジャイルな開発プロセス、ノーコード・ローコード開発プラットフォームの活用が有効です。

アジャイル開発とノーコード・ローコード開発プラットフォームは、それぞれ異なるレベルでシステム開発を促進し、効率化するための価値を提供します。両者を組み合わせることでさらなる効果を得ることができます。

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ノーコード・ローコード開発プラットフォームを使ったアジャイル開発の進め方

アジャイル開発とノーコード・ローコード開発プラットフォームは、効率的なシステム開発を促進するために相補的な関係にあります。両者は異なるアプローチを取りながらも、同じ目標を追求しています。

アジャイル開発とは、柔軟性と進化性を重視した開発手法です。このアプローチでは、短い期間での反復的な開発サイクル(スプリント/イテレーション)を通じて、要件の変更に対応しやすいシステム・アプリケーションを迅速に提供します。

ノーコード・ローコード開発プラットフォームは、視覚的な表現・要素・インターフェースを用いた開発ツールや汎用的に利用可能な機能・コンポーネントを提供し、プログラミングの必要性を最小限に抑えながらアプリケーションを開発するためのフレームワークです。これにより、開発速度が向上し、プログラミングのスキルが限定されたユーザーやビジネス部門のメンバーでもアプリケーションを作成できます。

両者は、迅速な開発と柔軟性を実現するという点で共通しており、迅速な開発とイテレーションを可能にします。また、迅速なプロトタイピングや顧客フィードバックの取り入れが可能となります。その結果、アプリケーションの改善や変更が迅速に行われ、顧客のニーズに合ったソリューションを提供することが可能となるのです。

以下ステップは一例ですが、ノーコード・ローコード開発プラットフォームを使用したアジャイル開発を効果的に進めることができるのではないでしょうか?

  1. 要件定義とプランニング
    最初に、プロジェクトの要件を明確にし、優先順位付けを行います。アジャイル開発の原則に基づいて、要求事項やスコープを決定し、開発スプリントやイテレーションの計画を立てます。ここで、システムの概要やユーザーストーリーの説明・理解のために、ノーコード・ローコード開発プラットフォームを用いて、画面イメージを作成するのもいいでしょう。ポンチ絵では「思っていたものと違う」となりかねません。
  2. プロトタイプの作成
    ノーコード・ローコード開発プラットフォームを使用して、プロトタイプを作成します。視覚的なツールやドラッグ&ドロップの機能を活用して、素早くアプリケーションのUIや業務ロジックを組み立てます。
  3. 顧客のフィードバックと継続的な改善
    プロトタイプを顧客やステークホルダに提供し、フィードバックを収集します。アジャイル開発の原則に基づいて、顧客のニーズや要求を理解し、迅速に反応してプロトタイプを改善します。ノーコード・ローコード開発プラットフォームなら、フィードバックを受けながらその場で改善後のUI・動作の確認も可能です。認識のずれも抑制でき、おすすめです。品質担保のためのテストもお忘れなく。
  4. 短いイテレーションでの開発
    アジャイル開発では、短いスプリント/イテレーションを通じて優先度の高い機能から開発し、定期的にリリースします。ノーコード・ローコード開発プラットフォームを使用することで、短期間での開発を容易に実現できます。例えば、データベースのテーブル作成やHTMLのタグ、オブジェクト位置調整の記述は開発プラットフォームが代替してくれるので、効率よく開発が進められます。より専門性の高い業務ロジック構築やステークホルダとのコミュニケーションにも時間を割くことが可能となります。
  5. 継続的なテストと品質保証
    開発プロセスに継続的なテストと品質保証を組み込みます。テストの自動化やCI/CDを導入するプロジェクトも増えているのではないでしょうか。ノーコード・ローコード開発プラットフォームを利用したコード量の少ないアプリケーションでも、当然、品質の担保は必須です。
  6. 定期的なデモとレビュー
    定期的なデモやレビューを行い、顧客やステークホルダにアプリケーションの進捗状況を共有します。フィードバックを収集し、プロダクトバックログを更新して次のスプリントやイテレーションに活かします。ここでも、フィードバックやデモでの不具合があれば、ノーコード・ローコード開発プラットフォームにて、即時の改善確認ができますね。

カスタマイズ性が肝要

ユーザーのニーズやフィードバックを受けて、新しい機能を追加する必要がありますが、開発プラットフォーム上での特定機能やテンプレートに基づくアプリケーション構築では要件(特に複雑なビジネスロジックや処理、既存システムとの統合、これまでにない技術の採用など)とのミスマッチを起こすことがあります。

ノーコード・ローコード開発プラットフォームにおいて評価や確認するべきポイントがあります。例えば、どのようなカスタマイズが可能か、制約となりえる箇所がどこにあるのか、スケーラビリティ、プラットフォームのセキュリティ機能やコンプライアンスの規制に対応できるか、などを評価し、適切なツールを選択することが重要です。イテレーションの途中で開発プラットフォームを変えるわけにはいきませんからね。

ノーコード・ローコード開発プラットフォームの中には、製品が提供する機能やカスタマイズ方法での開発だけではなく、複雑な要件や機能拡張にも耐えうるよう、プロコードでの開発(ソースコードの記述によるスクラッチ開発)が可能な製品があります。iPLAssもそのような製品のひとつです。

iPLAssはノンプログラミングでのデータ定義、アプリケーション開発が可能な基盤を提供しつつ、Java/Groovy、JSP/GroovyTemplateによるコーディングが可能であるため、高い生産性と柔軟なカスタマイズ性を両立させたノーコード・ローコード開発プラットフォームと言えます。

    まとめ

    「アジャイル開発案件を加速するフレームワークとは?」と題しまして、アジャイル開発とノーコード・ローコード開発プラットフォーム(フレームワーク)の関係性とプロジェクトの進め方をご紹介してまいりました。

    昨今のシステム開発では、アジャイル開発という手法に限らず、低コスト・超短納期での開発、急な要件変更対応、新たなテクノロジーの台頭とシステム統合、DX具現化等、ビジネスにおける様々な変化に対応することが求められます。高い生産性と柔軟なカスタマイズ性を両立させたノーコード・ローコード開発プラットフォームとして、iPLAssを活用してみてはいかがでしょうか?

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