バックエンドWebをローコードで!データ管理やセキュリティはどうなの?
序章
あなたが情報システム担当だとして、ちょっとしたデータ修正などのメンテナンス作業を依頼された経験があるのではないでしょうか? そんなとき、Microsoft Accessでデータを更新したり、DB管理ツールから直接SQLでデータを更新したこともあると思います。簡単なデータ更新であれば、現場の担当者自身でデータ修正をしてくれたら……と思うものの、ちょうど良いツールもなく、結局、毎回情報システム担当者がデータ修正をせざるをえない、という状況もあるのではないでしょうか。
本記事では、情報システムの運用現場にローコード開発プラットフォームを導入することで、どのように作業を楽にできるのかについての一例を解説いたします。
簡単なことを簡単に! は、意外と難しい
情報システムの運用現場では、データ修正作業が多く発生します。
たとえば、価格改定にともなう商品マスタの価格データの更新、会社組織の統廃合などによる組織コードの変更、といった業務の変化に応じたデータ修正作業や、「月次で締めたデータを修正できるようにして欲しい」といった現場の依頼から、締めフラグを更新するといったデータ修正作業があります。
業務の変化に応じたデータ修正作業では、システム開発を伴って対応するケースがありますが、フラグを更新するだけの場合は、情報システム担当者がDBを直接更新するケースもあります。
そんなとき、フラグを更新するアプリケーションが用意されていれば、現場自身で対応してもらえます。しかし、簡単なことをするアプリケーションであっても、それを作ることは簡単ではなかったりします。
たとえば、Microsoft Accessでフラグ更新用のアプリを作る場合、使用するPCのDB設定やアプリケーションの配布など、少し手間がかかります。現場のネットワークからはDBに直接アクセスできないケースも多くあり、実現が難しいこともあるでしょう。
かといって、そのためだけにイチからWebアプリケーションを作るというのも、牛刀で鶏を割くようなものといえるでしょう。
やりたいことは簡単なのに、システムで実現しようとすると簡単でないという経験をされた方も多いのではないでしょうか。
事業企画者が押さえておくべき
ローコード開発のメリットと成功事例
ローコードでバックエンドWeb開発を
ローコード開発プラットフォームの導入をお聞きになったことがあるかと思います。ローコード開発プラットフォームでは、ノーコード、つまりプログラミングなしでアプリケーションを開発することができます。 簡単なこと を簡単に実現する方法といえるでしょう。
ローコード開発プラットフォームを使ったアプリケーション開発では、ローコード開発プラットフォームが提供するツール上で、データ項目を定義します。そして、画面上に表示したいデータ項目をドラッグ・アンド・ドロップで配置する、といった直感的な方法で画面を作成します。開発したアプリケーションは、Webブラウザからアクセスして利用できるため、クライアントPCのセットアップは不要です。
情報システム担当の方は、日々業務データを扱っているため、データそのものやデータ操作の知見は豊富にあります。その一方で、画面を伴うWebアプリケーションの構築ノウハウは十分ではないケースもあるのではないでしょうか。
そういったケースでは、Webアプリケーションを簡単に作ることができるローコード開発プラットフォームは、相性が良いと言えるでしょう。特に、データ管理が中心となるバックエンドWebの開発においては、情報システム担当の方が欲しいツールを簡単に作ることができます。
ローコード開発プラットフォームにはいくつかありますが、iPLAssもその一つです。iPLAssでは、データ定義、データ検索画面、詳細表示画面などの開発を、ツールの操作だけで、ノーコードで行うことができます。
さて、「月次で締めたデータを修正できるようにして欲しい」という依頼を、現場担当者が実施できるようにするためには、iPLAssではどのように実現すれば良いでしょうか? 現場担当者の操作イメージとしては、ログインして、修正したいデータを選んで、フラグを更新する、という流れが考えられます。
iPLAssには、バックエンドWebで必要となる、検索や更新といった典型的なデータ操作に対応した画面作成機能のほか、ユーザ管理機能なども標準機能としてあらかじめ備わっています。そのため、このような簡単なことをするアプリケーションをノーコードで簡単に開発ができます。
セキュリティは大丈夫?
バックエンドWebでデータ管理アプリケーションが簡単にできるようになったとしても、セキュリティは大丈夫でしょうか?
ユーザごとに見せて良いデータ、見せてはいけないデータ、更新できるデータ、更新できないデータなどは、業務上明確に定義されていることでしょう。
DBに直接アクセスする場合の権限制御では、権限制御をSQLで記述する必要があります。自部署のデータは見えていいけれども、他部署のデータは見えてはいけない、といった複雑な権限制御を行うケースはよくあります。このようなケースに対応するためには、自部署のデータだけSELECTするようなVIEWを作成し、そのVIEWへの参照権限を付与するなどの対応が必要となります。
ローコ―ド開発プラットフォームにおいて、権限制御も重要な機能の一つです。iPLAssでは、ロールによるアクセス制御を行っており、ロールごとに、データ作成・参照・更新・削除権限(CRUD権限)を定義することができます。もちろんノーコードで、画面上から設定することができます。
また、単純な許可・不許可の権限制御以外に、ローコードで条件式を記述することで、より細やかな権限制御の実現が可能です。たとえば、自部署のデータのみ参照可能としたい場合には、データの部署コードとユーザの所属部署コードが同じデータだけ参照可能とする、といった条件式を権限の設定に記述します。そうすれば、自部署のデータのみ参照するといった権限制御が可能となります。
さらには、フラグを更新する権限のロールを定義し、定義したロールをユーザに割り当てることで、そのユーザがフラグを更新できるようになります。また、ロールを割り当てないことでフラグの更新を禁止できます。
これで、安心してフラグ更新アプリケーションをユーザに提供することができます。フラグ更新を現場で実施できるようになると、情報システム担当者の単純作業が減って、より高度な仕事に取り組めるようになるでしょう。
まとめ
本記事では、情報システムの運用現場でよく見かけるケースにおいて、ローコード開発プラットフォームがどのように役立つかについて記しました。
データのフラグを変えるだけの簡単なアプリケーションでも、作るのは意外と簡単ではなかったりします。そんなときにローコード開発をしてみれば、思ったよりも簡単に作れて、運用現場が楽になる可能性があります。
今回、ローコード開発プラットフォーム iPLAssでのバックエンドWebアプリケーションの実現方法について触れました。iPLAssはひとつのプラットフォームで、ノーコード、ローコード、プロコード開発に対応しています。簡単なことはノーコードで、少しカスタマイズしたいことはローコードで、複雑なことはプロコードで、と柔軟に開発方法を使い分けることで、アプリケーションを効率よく開発できます。
情報システム担当者の方、ローコード開発プラットフォームの導入によって日々の運用作業を楽にされてはいかがでしょうか?
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